サブ・プライムローン問題はファイナンシャル・プランナーの責任
ご存知、金融危機を招いたアメリカのサブ・プライム問題。ローン債権が様々な投資信託の証券に組み込まれて金融の信用不安を引き起こし、世界同時株安そして金融システムが他より安定していた日本の円にお金が流れて急激な円高になりました。
この連鎖は防ぎようもなく、ただ売る側の金融機関の批判だけしか聞こえてきませんが、責任は他にはなかったのでしょうか。私は金融機関側の売り手の姿勢に対抗すべき消費者を保護する側の姿勢があまりにもズサンだった事が根本的な理由で最大の原因だと思っています。
サブ・プライムローンは、低所得層向けの住宅ローンとして2004年に発売されました。このローンは当初2年間は固定金利で、その後変動金利になり極端な例では10%の金利が付くとんでもないローンです。でも、アメリカでは不動産バブル絶頂期で、3年目に跳ね上がる金利は、それ以上に担保としての不動産価格が上昇するのでローンの買い増しや借り換えで対処できると金融機関は説明していたのです。
ところが2006年になるとバブルがはじけて不動産価格は下落し、ローンの借り増しや借り換えが出来なくなり、ローン破綻者が続出したのです。なぜ、こうなる前にアメリカのファイナンシャル・プランナーがこの住宅ローンの危険性を事前にアピール出来なかったのでしょうか。さらにローンを組む事を止められなかったのでしょうか。ここがとても重要な事だと思っています。
それは、家計を守るプロフェッショナルと言われて来たファイナンシャル・プランナーがこのローンの売りに走ったから、いや売らなくても容認した事でこの事態を引き起こしてしまったと思っています。誰かが、この明かに危険な商品に警鐘を鳴らし、売りに走る姿勢を指摘・批評したら防げたのでは、さらに金融危機までは発展しなかったのではとさえ思っているのです。
一方、日本ではサブ・プライムローンのような危険な住宅ローンはありませんが、住宅ローン新規申込者の6人に1人はローン破綻予備軍だと言われております。まだ社会的な問題までにはなっていませんが、確実に破綻者は増えているのです。ここで、日本のファイナンシャル・プランナーが果たす役割は重要になって来ています。
また、保険に関しても別の意味で危険性を指摘する事が出来ます。保険会社の支払い余力や財務状態を知らず、もしくは知っていても目をつぶって売りに走るだけの保険コンサルタントやファイナンシャル・プランナーは、結局はその保険会社が経営破綻してしまった場合、信頼してくれたお客様を裏切った事になると気がついて欲しいと思っているのです。
金融機関、不動産業者さらに保険会社の売り一辺倒の姿勢に対抗すべき我々、消費者を守るゲートキーパーとしてのファイナンシャル・プランナーはアメリカでも日本でも、その高い商業的倫理観を持って、目先の儲けにとらわれず、真にどうすればお客様の希望に沿い、また不安を払拭するベスト・アドバイスを提供して行くかに全精力を使い、真剣に考えて行動すべきだと思っています。
医者は、お客様の尊い命を預かっているドクターです。そしてファイナンシャル・プランナーはセールスマンではなく、お客様の大切な財産を守るお金のドクターなのですから。
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